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旧唐瀧家住宅 保存活用
旧唐瀧家住宅 保存活用
昭和8年築の木造の京町家を飲食店とイベントスペースにリノベーション。
一つの敷地内に母屋と離れの2棟が建てられており、離れからの敷地内通路の幅が有効1m50cmを確保できない等、各所で現行の建築基準法に遡及する事が困難な為、建築基準法の適用を除外する条例(京都市歴史的建築物の保存及び活用に関する条例)を適用した物件。
ミャンマー(旧ビルマ)在住経験のあるオーナーよりミャンマーをはじめとするアジアの古くて趣のある良質な素材が各所の仕上げ材として支給され使われている。
象を用いて運搬されていた時代のラオスで伐採されたチーク材を加工した床材やタイの仏教寺院の屋根に使用されていたチーク材を再構成したパネル、シンガポールにて発掘・再生された「 プラナカンタイル」、お蔵入りしていた「マジョリカタイル」など屋内各所に古くても趣のある素材をふんだんに採用する事を試み、京町家という日本古来からの住空間に異国素材を融合させる事で新しいテイストとして完成させている。
建物を末永く残していきたいというオーナーの想いが可視化されたノスタルジックな空間が創られ今日に至る。
京都市文化財保護課主催『京都を彩る建物や庭園』に朱雀分木町の町家として認定
・物件概要
京都市下京区
木造(母屋、離れ共)
延床面積 195.49㎡
2019年12月
設計:伊勢建築事務所株式会社 伊勢 晋祐
施工:伊勢建築事務所株式会社